ミクロ経済モデル 授業 課題3
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思考メモ
問題1
財 1 と財 2 の 2 つの財を消費する消費者について考える.
また、この消費者の選好 Preference は、右下がりで原点に対して凸な無差別曲線 indifference curveで表現され、
各財の消費量が多い程、 好ましい消費計画となるとする.
今、財1の価格が下落したとする.
最適消費計画 は、変化前、後ともに内点解で、両財ともに正常財 上級財とする.
さらに、財 1 と財 2 は 粗代替財であるとする.
米とパン
財 1 の価格が下落した時の最適消費計画の変化を代替効果 substitution effectと所得効果 income effectに分けて図示せよ.
横軸に財 1 の需要量(x1)
縦軸に財 2 の需要量(x2)
ヒント1: 講義ノートは、財1の価格が上昇したときの説明
この 問題では、財1の価格が下落したときの作図を要求
ヒント2: 正常財、粗代替財(粗補完財)の定義をしっかりと復 習すること
正常財 上級財 所得下がると消費下がる
粗代替財(粗補完財) 米とパン どちらかの価格が下がると片方を代替する
解答思考:
問題2
以下の命題の真偽を判定し、その理由を述べよ.
「価格が下落したときにはある財の消費が減るならば、所得 Incomeが減少したときに、その財の消費は必ず増える.」
講義ノートでは、様々な財の定義(分類)を与えたが、それらをしっかりと復習すれば分かると思います
解答
偽
ある財の価格が下落した時に財の消費が減るならば、(式で証明)その財はギッフェン財であり、需要の法則を満たさない。故に、所得が減少したときに財の消費が必ず増えるとは限らない。
5こう中盤から所得 Income
財
思考
価格体系P =($ P_1, P_2)
$ x_1,x_2 = I/P_1, I/P_2
傾き
$ -P_1/P_2
問題について
「価格が下落したときにはある財の消費が減る
どうして消費ヘルの?
価格の変化が需要に与える影響
相対価格の変化による需要の変化
相対的に安くなった財に代替する。
実質取得の変化
生活が苦しい
どんな財?
→多分ギッフェン財
正常財 上級財
所得下がると消費下がる
下級財
所得下がると消費下がる
安いお酒
ギッフェン財
需要の法則が成立しない財
問題3
年金で生活する老年の消費者を考える.
この消費者は2つの財を消費し、選好 Preferenceは効用関数 Utility function
$ y= \sqrt{x_1x_2}(=x^{\tfrac{1}{2}}_1x^{\tfrac{1}{2}}_2)
(u:効用水準、$ x_i:財 i の消費量)で表される
(a)
年金による所得 Incomeが4
2財($ x_1 ,x_2)の価格がともに1
のときの最適消費計画を求めよ.
解答思考
予算制約式は $ x_1 + x_2 =4
限界代替率
u/x_1 = x_2
u/x_2 = x_1
より
MRS_1_2(x_1,x_2)=x_2/x1
(b)
今、財2($ x_2)の価格が2倍に上昇したとする.
年金所得が 4 のままであるときの 最適消費計画を求めよ.
解答思考
(c)
一般に、年金支給額は消費者物価上昇(インフレ率)に合わせて調整される.
インフレ率が 5 %ならば年金支給額も 5 %引き上げるというような規定が多 い.
平均物価上昇率の計算は、インフレが起きる前のそれぞれの財への支出 をウェイトにして計算されることが多い(ラスパイレス型指数という).
先 の問いでは、財1の物価上昇率は0%、財2の物価上昇率は100%であり、 さらに、(a) の解より、物価上昇前は、財1と財2へ半々に支出していたので、 インフレ率は
$ \tfrac{1}{2} × 0 + \tfrac{1}{2} × 100 =50
で 50 %となる。
年金所得が 4 から 50 %引き上げられるとき、
インフレ後の 価格体系 p = (p1, p2) = (1, 2) の下での最適消費計画を計算しなさい
4 から 50 %引き上げられるとき、
4 * 1.5= 6
また、 年金支給額がインフレ率に合わせて引き上げられると、
インフレ前と比べて 老人の生活水準は良くなるか悪くなるか、どちらであるか答えよ.
ヒント
生活水準は、最適消費計画における効用水準の大小を見れば比 較できる.
(d)
インフレ後の価格体系の下で、物価上昇前の効用水準を維持するのに必要な 年金支給額の増額は何%か、答えよ.
ヒント:講義ノートの「思考実験」にある I′ を求める作業である(代替 効果を求めるための「補助線」を引いてみよう).